愛着のある商品から選んでみよう
投資を始めたいけど、どんな企業に投資したらよいか、銘柄を選ぶのが難しいと最初の一歩を踏み出せないという方は、「株主優待」から検討してはいかがでしょうか?
いまや株主優待を実施する企業は、約3,700社の上場企業のうち1,518社(※)ほどあります。株主優待の中には、自社製品などを送ってくれるというものがありますが、最近は、クオカードやお米などを株主優待用に揃える会社も少なくありません。とはいえ、あまり興味のない商品を送ってこられてもワクワクしませんよね。
(※)上場企業数は、日本証券所グループより、株主優待実施企業数は、四季報オンラインデータ集より検索(いずれも2020年5月現在)
「遠くのものは避けよ」という投資の格言があるように、わざわざ知らないものに目を向けることはありません。愛着のある商品の企業を選べば興味も湧き、好きな商品に囲まれながら投資意欲を持続することができます。
美容と健康+環境を意識した優待女子
愛着のあるものといえば、特に女性の場合には美容や健康に関心がある人は多いでしょう。自社商品を株主優待品としている企業の例を見てみましょう。
・『ニコアンド』などカジュアルブランドを複数展開するアダストリア(2685)は、在宅勤務でも気分を上げ、お洒落感のある洋服を提供しています。
・「自然体を生きることこそが美しい」をテーマに、天然原料にこだわったライフスタイルコスメ『THREE』は、ポーラ・オルビス(4927)が持つ人気ブランドです。
・ヤーマン(6630)は美容・健康家電やコスメで知られ、ホームエステには頼りになる製品があります。 去年まで商品セットだった株主優待が今年から割引券に変わっています。
・エコバック『MOTTERU』がヒット中のライフスタイル雑貨のトランザクション(7818)は、地球環境や人、地域に配慮した素材の商品を企画販売しています。
これからの企業は、利益を追求するだけでなく、自然環境に配慮し、自然と共存する考え方で事業をしているかが問われます。 そんな企業に投資をすれば、美容ばかりに気を配っているのではなく、環境にも貢献していると胸をはれますよ。
・首都圏を中心にインテリア雑貨販売店『イデアセブンスセンス』などを展開し、おしゃれなBRUNOのキッチン家電が人気です。RIZAPグループのグループ会社商品をカタログから選べるのですが、家電、雑貨、バッグなど200点以上の中から金額に合わせて選ぶことができます。
そして、現在のコロナ禍のような状況で見逃せないのは、企業の体力(財務力)が強固なこと。借金が少なく、現金を多く保有していることも押さえておきたいポイントです。 四季報などで自己資本比率やキャッシュフローを確認してみてくださいね。
各企業の株主優待HP
アダストリア(2685)
https://www.adastria.co.jp/ir/stock/dividend/
ポーラ・オルビスHD(4927)
https://ir.po-holdings.co.jp/ja/Stock/Yutai.html
ヤーマン(6630)
https://corporate.ya-man.com/category/ir/stock/benefit/
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6630/tdnet/1806934/00.pdf
トランザクション(7818)
https://www.trans-action.co.jp/ir/benefit.html
イデアインターナショナル(3140)
https://idea-in.com/?pg=investor&wm=benefit&bm=benefit
ご注意事項
村松祐子
ファイナンシャルプランナー(CFP®1級FP技能士)。金融・証券インストラクター。
1987年より、大手証券会社において外国株式の東京証券取引所上場に際し、販売促進に携わる。資料作成、および、顧客向け株式セミナー、社内勉強会の運営に従事。1990年より富裕層向け資産運用コンサルティングに従事したのち、株式調査部に転籍、経済・株式の調査を経験、機関投資家向け週間マーケットレポートの作成に携わる。資産運用の相談、経済・市場調査の経験を踏まえ、それらを総括したサービスを提供するFPへ転身。現在、資産運用・株式投資の個人レクチャー、セミナーのほか、ライフ&マネープラン相談を実施している。一人ひとりに合った資産形成の提案には定評があり、自立した個人投資家の育成にも力を入れている。『FPコスモス』代表。