株主優待の魅力 株主優待の魅力

株主優待の魅力

近年、個人投資家に大人気の株主優待。テレビや雑誌などのメディアで特集が組まれるほか、ネット上でも株主優待関連のサイトが数多く見られます。これだけ人気が高まったのには、何か理由があるはず。ここでは、株主優待の魅力にスポットを当て、どのような種類があるのか、あるいはどういった選び方をすればいいのかなどについてもお話していきましょう。

約4割の上場企業が株主優待を実施!

株主優待を導入している企業の数は、現在ではおよそ1500社となっています。東京証券取引所に上場する銘柄数は2020年1月末現在で3,700社(※1)ですから、上場企業の約4割が株主優待制度を実施していることになります。株主優待制度を実施するのは、個人投資家に長期で自社の株式を保有する「安定株主」になってもらうため。自社のファンになってもらうと言ったほうがわかりやすいかもしれません。

たとえば、加工食品大手のカゴメ (2811) は2000年から「ファン株主10万人づくり」を掲げ、新商品や人気の商品を優待品として株主に贈ることで、株主数を2000年の6,549人から2005年には13万7,895人、2018年には18万6,959人と大幅に増やすことに成功しました。(※2)株主になることで、普段からその会社のファンとして商品を購入する機会が増える効果も見込めます。企業としては、株主優待を実施することによって安定株主を得ること以外に、顧客自体を増やす効果も期待できるということです。株主優待の中には、保有株数や保有年数によって優待内容が追加される銘柄もありますが、それはまさに安定株主の形成を目的とした施策と言えるでしょう。

出所▼
※1 日本取引所グループ「上場会社数・上場株式数」
※2 カゴメ株式会社「株主・投資家への責任」

種類が豊富!特産品や美容系アイテムも人気

株主優待の魅力は、なんといってもその種類の豊富さ。その企業のグループのお店で買い物や食事ができる「お買い物券」やクオカードなどの「プリペイドカード」、「食事券」は人気です。ほかにも飲料や食品、生活雑貨などの日用品、カタログギフト、施設やサービスの利用割引券などさまざまです。

お食事券、お米、加工食品等がもらえる優待なら、日々の食費の助けになるのはもちろん、中には地方の特産品の優待もあります。外食やレジャー施設の割引券なら、家族サービスにも有効でしょう。株主優待は、自分だけでなく家族も一緒に楽しむことができるのです。

株主優待をもらうにはその企業の株式を購入する必要があるので決して“タダ”ではありませんが、株主優待自体にはお金はかからないので、「銘柄を保有しているだけでもらえる(※)」というおトク感が、株主優待の人気の最大の要因でしょう。

※銘柄によっては、株式の継続保有年数(株主名簿に連続して記載されること)が株主優待を取得する条件となっている場合があります。条件につきましては、必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。

以前は、株主優待というと“オマケ”のようなイメージがありましたが、現在では株主優待を主な目的として株式を購入する人も少なくありません。数十、数百の株主優待銘柄を保有していて、自らのブログで優待品や優待ライフを紹介する「優待ブロガー」の登場も、株主優待ブームに一役買っているようです。

自分の生活圏、生活スタイルから選ぶ

では、どのような基準で株主優待銘柄を選べばいいのでしょうか。 株主優待には基本的に1年間などの「利用期限」が設けられているので注意が必要です。せっかく優待品をもらっても、近くに利用できるお店がなかったり、無理して遠出をしないと利用できなかったりするものだと、使えないまま期限が過ぎてしまう事態になりかねません。

それを避けるためには、まず自分の生活スタイルや生活圏の中から、利用頻度が高い店、利用頻度が高い商品、サービスを見つけることから始めるといいでしょう。次に、そのお店を運営している企業、商品を作っている企業が上場しているかをチェックします。そして、株主優待を実施している企業かどうかをチェックすればいいわけです。ちなみに、誰もが知っているようなファミリーレストランや居酒屋、ドラッグストアなどを展開している企業の多くが株主優待を実施しています。

さっそく株主優待を実施している企業か調べる(ログインが必要となります)

定期的な業績チェックを忘れずに!

長期保有を前提に株主優待銘柄への投資をする場合、日々の株価の値動きに気をとらわれる必要はありません。ただ、その企業の業績が悪化した場合等、株主優待が廃止(休止)される可能性があります。そうしたケースに遭遇しないよう、四半期業績の発表時など定期的に業績のチェックはしておきたいところです。

株主優待を実施している銘柄の中には、10万円、20万円程度で株式が買える銘柄もあります。あなたも“株主優待ライフ”の一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

・優待内容は各企業の判断により変更・中止となる場合がございます。お取引に際しましては必ず当該企業のホームページ等で内容をご確認ください。
・各銘柄情報の内容につきましては、変更される場合もございます。情報の内容につきましては万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。万一この情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社及び情報提供者は一切の責任を負いかねます。
・権利落日の株価は、理論上、前日終値から配当予想の相当額が下がります。ただし、株価は需給やその他要因でも日々値動きしていますので、理論どおり株価が変化するとは限りません。

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