銘柄の選び方 その1 身近にある企業 銘柄の選び方 その1 身近にある企業

銘柄の選び方 その1 身近にある企業

投資を長く続けていくには、投資に楽しみを見つけることが大事。投資を他人任せにしたり、テクニカル分析による機械的な投資では、なかなか“楽しみながら”というわけにはいかないかもしれません。そこでオススメしたいのが、日常の生活の中から株価が上がりそうな有望銘柄を探していくこと。ヒット商品や人気のお店などを通して、業績や株価が伸びそうな会社(銘柄)を発掘するやり方です。こうした銘柄の発掘は、株式投資の醍醐味の1つと言えるでしょう。

銘柄探しは株式投資の醍醐味

株式投資の醍醐味は、なんといっても「銘柄探し」です。投資信託を買うことで銘柄探しの手間を省いたり、株価チャートを見てテクニカル分析のみで売買をする投資家も大勢います。しかし、投資を長く続けていれば、どんな投資をしていても勝つこともあれば負けることもあるもの。自分の大切なお金を運用によって損をしてしまうのは、やはりストレスになります。そんな時、大事になってくるのが「投資そのものを楽しむ」ことです。

これまで、このコラムでは「長期の視点で投資を考える」のが大切だとお伝えしてきました。長期にわたって投資を続けるためには、投資に楽しみを見出すことが必要になってきます。自ら情報を集めて有望そうな会社、銘柄に出会えた時はワクワクすること請け合いです。もちろん、その発見がすぐに儲けにつながるとは限りませんし、失敗することもあるでしょう。ただ、銘柄探しに楽しみを見出すことが、長く投資を続けるコツの1つなのです。

では、どのように銘柄を探せばいいのでしょうか。ここでは、株の教科書にも載っているような基本的な銘柄探しの方法を紹介しましょう。「教科書に載っている」方法でも、実際に同じような方法で銘柄を探し、成功している投資家もいます。また、投資を楽しむうえでも、うってつけのやり方といえそうです。

日常の生活や街歩きで銘柄を探す

日常の生活を過ごしながら、あるいは街をブラブラ歩きながら、ヒット商品や人気のお店、新しいトレンドなどを見つけて、それを有望銘柄の発掘につなげる。これは、株式投資の初心者向けの解説でよく使われるフレーズです。

株式投資の世界では、「株価は、長期的に見ると業績と連動する」と言われます。1年や数年、さらにそれ以上の長期で見た場合、株価は中長期的な業績の良し悪しによって上がったり下がったりするということです。株式投資には実にさまざまな考え方や手法、理論がありますが、業績が株価に全く影響しないなどという人はいないはずです。

「ヒット商品や人気のお店、新しいトレンドを見つけ出す」のは、ヒット商品や人気店などを通して業績が好調な会社を発見し、投資のヒントとして活用するためです。メディアなどで取り上げられるよりも早くそれができれば、他の多くの投資家たちよりも先にその銘柄を購入することができるでしょう。

投資のヒントは、実は日々の生活のさまざまなシーンに眠っています。友人や親子の会話の中だったり、折り込みチラシ、パンフレット、コンビニやドラッグストアの商品棚、街中で目に入ってくる情景などなど。挙げればキリがないほど多くのヒントが日常のシーンに隠れています。“投資の神様”と呼ばれる米国の著名投資家、ウォーレン・バフェットやピーター・リンチが自らの日常から株価が大きく上昇する銘柄のヒントを得ていたことはよく知られる話です。

例えば、作業着や関連用品などを開発・販売しているワークマン(7564)。数年前まではほぼ建設現場や工場向け用品のみ扱っていましたが、一般顧客向けのアイテムに注力し、「エアロストレッチ」など大ヒット商品を生み出しました。現在では、一般顧客向けのアイテムを販売する店舗の出店を加速させていますが、これによってワークマンは業績、株価とも大きく飛躍させることに成功しています。少しさかのぼれば、「ポケモンGO」や「ニンテンドースイッチ」がヒットした任天堂(7974)や「君の名は。」「天気の子」などの映画がヒットしている東宝(9602)など、ヒット商品やサービスによって業績や株価を伸ばした銘柄は数多く存在します。

日経トレンディ2019年のヒット商品 株価はどう動いた??

日常に「ヒントが眠っている」という意識を持つ!

この銘柄発掘法で大事になるのは、“意識の持ち方”です。いつもと変わらない日常を過ごしているだけでは、なかなか銘柄発掘にはつながりません。しかし、日々の生活の中で「どこかにヒット商品、新しいトレンドの芽が出ていないか」という意識を持つことで、それが見つかる可能性もぐっと高まるでしょう。

最初のうちは意識してそういう考え方をしようとしなければ、なかなか「株式投資の目線」で物事を見ることは難しいかもしれません。しかし、そのような意識を持ち続けることによって次第に目やセンスが養われ、普通に生活を送っているだけでもフッとそのような情報が目に止まるようになってくるはずです。

当然、このやり方を始めたからといって、すぐに有望銘柄を見つけられるわけではありません。自分がその情報に気付いても、その情報がすでに周囲に広く知られていれば、その銘柄の株価が高値圏まで買われているかもしれません。その情報が独りよがりの間違いである可能性もあります。

また、せっかく多くの人の目には止まっていないヒット商品や人気のお店を見つけたとしても、それに上場している会社が関わっていなければ株を買うことはできません。ただ、ストレートにその商品やサービスを手掛けていなかったとしても、親会社だったり、部品や素材を担当していたりするなど、上場企業が何らかの形で関わっていることもあります。

このやり方は、あなたに銘柄発掘の楽しさ、引いては株式投資の楽しさを教えてくれるはず。また、日々の生活に違った充実をもたらしてくれるかもしれません。そうなれば、きっと長期間にわたって株式投資ライフを楽しむことができるでしょう。

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