株価は日々、様々な要因によって動いています。そのため、株式投資には売買のタイミングによって利益を得たり、損失が発生するリスクが生じたりします。しかし、株式投資がグローバルに資産運用の手段として重宝されているのは、キャピタルゲイン(値上がり益)やインカムゲイン(配当による利益)といった、株式投資ならではの魅力があるから。ここでは、株式投資の魅力について紹介しましょう。
株式投資最大の魅力「キャピタルゲイン」
株価は様々な理由によって日々変動しています。そのため、売買のタイミングによっては利益を得たり損失が発生したりするわけですが、それでも数多くの投資家たちが資金を株式市場に投じています。それは、やはり相応の魅力があるからこそ。その魅力は、主なものとして3つが挙げられます。
1つ目が、株価の上昇によって得られる「キャピタルゲイン」です。自分が買った時点よりも株価が値上がりしたタイミングで売った場合に発生する差益(購入価格と売却価格の差額)のことです。株価の上昇によって大きなリターンを得られる可能性があり、それが株式投資における最大の魅力と言っていいでしょう。
安定的に得られる「インカムゲイン」
株式投資ではキャピタルゲインのほかに、「インカムゲイン」と呼ばれる利益があり、これが2つ目の魅力です。インカムゲインは配当や利息による利益で、株式の場合は配当がそれに該当します。株式の配当は、企業が稼いだ利益の一部を株主に還元するもので、保有株数に応じて分配されます。基本的には、業績が好調に推移している企業であれば継続的に配当の支払いが見込めますが、配当の金額は企業によって異なっているほか、配当を出していない企業もあります。
配当による収益性のモノサシとなるのが「配当利回り(投資の元手に対してどれくらいの比率の配当が得られるか)」と呼ばれる指標で、「配当額÷株価」で算出されます。2020年2月18日時点で、東証1部上場企業の予想配当利回りの平均値は1.96%。株価の動きに伴って配当利回りも変化しますが、中には5%を超える配当利回りを得られる銘柄も存在します。現在は超低金利の時代ですから、株式の「インカムゲイン」はかなり魅力的と言っていいでしょう。実際、安定的に高い利回りをキープしている銘柄は、投資家の間でも人気を博しています。
株主だけの特典「株主優待」
残る3つ目の魅力は「キャピタルゲイン」や「インカムゲイン」とは違い、ダイレクトにお金が増えるようなものではありません。しかし、幅広い投資家層の間で根強い人気を誇っています。それが「株主優待」です。
株主優待とは、所定の期日において株主名簿に登録されていた人に対し、企業がそのお礼としてモノやサービス等を進呈する制度です。自社商品やサービスの割引利用券やクオカードのような金券、米や産直品など、さまざまな優待品を各社が用意しています。
配当と同じく、必ずしもすべての上場企業が実施しているものではありませんが、株主優待の内容がほかと比べて魅力的な銘柄は、個人投資家の間で高い人気を誇っています。
最近では、株主優待の内容を現金価値に換算して評価し、投じた資金に対して「配当+株主優待」の合計の利回りを求める「優待+配当利回り」を銘柄選びの参考にしている投資家が増えているようです。また、株主優待をもらうことで投資ライフを楽しむ投資家も少なくありません。
大きいリターンを期待できる「キャピタルゲイン」、定期的に得られる「インカムゲイン(配当)」、投資を楽しむことができる「株主優待」の3つが、主な株式投資の魅力なのです。