就職活動時から資産形成を始める重要性
就職して間もない場合には、もう少し経済的に余裕ができたら、将来に向けて貯蓄や資産形成を始めようと考えているかもしれません。
しかし、就職と同時に、もしくは就職を考え始めたときから、すぐにでも資産形成を始めることはとても有益です。その理由には以下のようなことがあげられます。
1.長期投資で資産を増やしていける
若いうちはまとまったお金を持っていない可能性もあります。しかし、若い頃から長期にわたって、毎月少額ずつ積立てを行えば無理なく資産形成を行えます。例えば大学卒業後の22歳から30歳まで毎月10,000円の積立てをした場合、96万円の資産形成ができます。しかし就職から5年後の27歳から30歳までに同額の資産形成を行うには、毎月26,666円の積立てが必要になります。金融商品によってはこの差はさらに大きくなる可能性もあります。
2.金融リテラシーが身につく
少額とはいえ、積立金額を捻出するためには家計管理が必要です。また、投資を行う場合、様々な金融商品の中からリスクとリターンを理解し、自分にあった金融商品を選ぶことになります。このようなお金に対する正しい知識や金融リテラシーを若い頃から身につけることで、怪しい儲け話にも毅然とした対応がとれるため、資産を守ることにもつながります。
3.企業への理解や知識が深まる
投資を行う場合、その銘柄選定のために経済や社会の動向、企業の業績などをさまざまな角度から調べることになります。その経験は、就職や転職活動時の企業選定にも役立つでしょう。投資を通じて身につけた知識や経験は、就職後も、経済や社会の動向を見るうえで役立ちます。
就職前後におすすめの資産形成とは?
学生のときや就職直後には、まとまったお金がないという方も多いでしょう。収入(仕送りやバイト代、給与など)の10~20%を、投資信託やプチ株などの積立投資および定期積金などに振り向けて、コツコツと資産形成を進めていくのがおすすめです。
また、積立投資にはNISA口座を活用するのがおすすめです。NISA口座での投資は、一般口座で投資をするのと異なり、投資で得た利益に税金がかからないからです。
【図 NISAの非課税イメージ】
旧NISAでは、非課税の投資枠が最大120万円/年でしたが、2024年からスタートする新NISAは非課税の投資枠は最大360万円/年と大幅に拡大しました。また旧NISAでは非課税投資期間に制限がありましたが、新NISAでは無期限となったため、期限を気にせず積立投資を続けながら、お金が必要になれば、好きなタイミングで売却することもできます。
そのため、新NISAは、何十年も先の遠い将来のためだけでなく、数年後の目的(海外旅行、結婚、出産、住宅購入など)のためにも、非課税で資産形成を行うことができる嬉しい制度です。NISAを活用して、「いつか」ではなく「今から」資産形成の一歩を踏み出してみませんか?