ファンドと投資信託の違い
ファンドとは「多数の投資家から集められた資金を一つにまとめ、基金にして収益を還元する仕組み」のこと。
一方、投資信託とは「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品である」と、いずれも一般社団法人投資信託協会は説明しています。
まとめてみると、ファンドとは、何かの目的で資金を集めてその目的を達成するために資金の管理・運用をする仕組みのことで、投資信託は資産運用を目的に資金を集めてそれをプロが運用し、投資家に収益を還元する金融商品をいい、ファンドの一種といえます。
つまり、私たちに身近なファンドは、イコール投資信託と考えてもよいでしょう。
実際、投資信託の商品名には「ファンド」という言葉が多く使われています。
ファンドは他にも、相場が上がっても下がっても利益を追求するヘッジファンドや、未公開企業に投資するベンチャーキャピタルファンド、企業再生や企業買収のためのファンドなどがあります。
マザーファンドって何?
投資信託のパンフレットや目論見書を見ていると「マザーファンド」という言葉が出てきますが、これは何のことでしょうか?
マザーファンドとは、複数のベビーファンドの運用資金を預かって、まとめて運用するファンドのことです。
マザーとベビーの関係からこの方式を「ファミリーファンド方式」と呼んでいます。
この方式で、私たちが購入する投資信託は「ベビーファンド」です。
ベビーファンドは直接株式や債券には投資せず、マザーファンドに資金を預ける(投資する)ことで、個別に運用するよりも規模を大きく、コスト面でも効率的に運用することができます。
(図)ファミリーファンド方式の例
ファミリーファンドに似た方式に「ファンド・オブ・ファンズ」というものがあります。
複数のファンド(ベビーファンド)がマザーファンドに集約して運用するファミリーファンド方式に対し、ファンド・オブ・ファンズ方式は1つのファンドが複数のファンドに投資する方式です。
複数の投資信託に投資をするのでコストはかかりますが、分散効果を高められたり、いろいろな運用会社の投資信託へ投資ができるので、投資のバリエーションが増えたりといったメリットがあります。