ファンドとは
ファンドとは、投資家から集めた資金を運用し、その利益を投資家に分配する仕組みのことです。
ファンドは、投資信託やヘッジファンドなど、さまざまな種類があります。
この記事では、ファンドの基本的な意味や種類、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
ファンドの意味
ファンド(Fund)は、もともと「基金」や「資金」を意味する言葉です。
投資の世界では、複数の投資家から集めた資金を運用し、その利益を投資家に分配する仕組み全体を指します。
ファンドの種類
ファンドの種類は主に以下の2種類に分けられます。
- 公募ファンド:広く一般の投資家に販売されるファンドで、投資信託が代表的です。証券会社や銀行で購入できます。
- 私募ファンド:限られた投資家にのみ販売されるファンドで、ヘッジファンドや不動産ファンドが該当します。
ファンドのメリット・デメリットとは
ファンドには多くのメリットがあります。
まず、投資の専門家に運用を任せて投資を始めることができます。
また、複数の銘柄に分散投資することでリスクを軽減できる点も大きな魅力です。
株式、債券、不動産、コモディティなど、さまざまな投資先にアクセスできる点もファンドの強みです。
特に、公募ファンドは市場で売買できるため、比較的簡単に現金化できる流動性も備えています。
一方で、ファンドにはいくつかのデメリットも存在します。
まず、購入手数料や信託報酬などのコストが発生するため、運用益が減少する可能性があります。
また、プロに運用を任せても元本保証はないため、投資リスクは依然として存在します。
自分で銘柄を選んでトレードすることができないため、投資の自由度が制限される点もデメリットです。
さらに、ファンドの運用内容が複雑で、投資家が詳細を把握しにくい場合があります。
特に、私募ファンドやクローズドエンドファンドでは、投資資金をすぐに引き出せない流動性リスクも考慮する必要があります。メリットとデメリットを理解した上で投資を検討することが重要です。
ファンドと投資信託の違い
ファンドとは「多数の投資家から集められた資金を一つにまとめ、基金にして収益を還元する仕組み」のこと。
一方、投資信託とは「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品である」と、いずれも一般社団法人投資信託協会は説明しています。
まとめてみると、ファンドとは、何かの目的で資金を集めてその目的を達成するために資金の管理・運用をする仕組みのことで、投資信託は資産運用を目的に資金を集めてそれをプロが運用し、投資家に収益を還元する金融商品をいい、ファンドの一種といえます。
つまり、私たちに身近なファンドは、イコール投資信託と考えてもよいでしょう。
実際、投資信託の商品名には「ファンド」という言葉が多く使われています。
マザーファンドって何?
投資信託のパンフレットや目論見書を見ていると「マザーファンド」という言葉が出てきますが、これは何のことでしょうか?
マザーファンドとは、複数のベビーファンドの運用資金を預かって、まとめて運用するファンドのことです。
マザーとベビーの関係からこの方式を「ファミリーファンド方式」と呼んでいます。
この方式で、私たちが購入する投資信託は「ベビーファンド」です。
ベビーファンドは直接株式や債券には投資せず、マザーファンドに資金を預ける(投資する)ことで、個別に運用するよりも規模を大きく、コスト面でも効率的に運用することができます。
(図)ファミリーファンド方式の例

引用:三菱UFJ eスマート証券掲載 eMAXIS全世界株式インデックス 交付目論見書(使用開始日 2021.4.24 )より
ファミリーファンドに似た方式に「ファンド・オブ・ファンズ」というものがあります。
複数のファンド(ベビーファンド)がマザーファンドに集約して運用するファミリーファンド方式に対し、ファンド・オブ・ファンズ方式は1つのファンドが複数のファンドに投資する方式です。
複数の投資信託に投資をするのでコストはかかりますが、分散効果を高められたり、いろいろな運用会社の投資信託へ投資ができるので、投資のバリエーションが増えたりといったメリットがあります。