投資にもスポーツにもプレースタイルがある
この原稿を執筆している今、東京オリンピック2020のちょうど折り返し地点です。
4年に1度のスポーツの祭典ですが、どの選手もいつもとかわらないプレースタイルで臨んでいることと思います。
プレースタイルの「スタイル」を辞書で調べてみると、「様式・型」「考え方・行動のしかた」とあります(出所:株式会社小学館「大辞泉」)。
つまりプレースタイルとは、選手あるいはチームのプレーの型、考え方、行動のしかた、ということです。
例えばゴルフの場合、池があってもバンカーがあっても果敢にピンを狙うスタイルもあれば、ハザードは避ける堅実なプレースタイルもあります。
体操競技でも、高難度で高得点の技を積極的に取り入れるスタイルもあれば、確実に得点するスタイルもあります。
<スタイルと期待できる成果>
実はこのスタイルは投資にもあります。
例えば投資信託の場合、積極的に利益を追求するアクティブ型、市場の平均を追従するパッシブ型(インデックス型)といった2つのスタイルがあります。
当然、スポーツも投資も積極的なスタイルであれば大きな成果を期待できる一方、大きな失敗の可能性もあります。
無難なスタイルであれば大きな失敗は避けられるかもしれませんが大きな成果も期待できません。
スポーツと投資って似ていると思いませんか?
リスクはリターンのばらつき具合
スポーツも投資も大きなリターンを望むなら大きなリスクが必要です。
ここで、リスクとリターンの関係を正しく理解しておきましょう。
リターンとは投資でいえば利益、スポーツでいえば好成績です。
一方、リスクとは「危険」ではなく、リターンのバラつき具合を意味します。
投資でいえばプラス10万円のときもあればマイナス10万円のときもある、スポーツでいえば、1位のときもあれば10位のときもある、といったイメージです。
このバラつき(幅)が大きいほどリスクが大きいと表現します。
一般的にはリスクが大きければ、期待できるリターンも大きいとされています。
高難度の技にチャレンジすれば高得点が期待できるように、リスクが大きい投資対象に投資をすれば大きなリターンを期待できます。
投資対象とは、主に国内債券、国内株式、国内リート、海外債券、海外株式、海外リートで、リスクとリターンの関係は下図のようになっています。
リスクとリターンの関係(イメージ図)
リスクとリターンの関係はわかりましたか? 聞けばあたりまえのようですが、実際投資をしてみるとリターンばかりに目がいきがちです。
リスクとリターンをセットで考えることが大きな失敗をしない投資の基本であることを覚えておいてください。