権利確定日を確認しよう
配当や株主優待を手に入れるには「権利確定日」に株式を保有している必要があります。
権利確定日は、「その日に株主となり、株主優待や配当などを受ける権利を得られる日」のことです。
権利確定日に株主になるには、確定日の2営業日前までに買う必要があります。
たとえば、3月決算の企業で、権利確定日が2021年3月31日とすると、2営業日前の29日が権利を得られる最終取引日(権利付き最終日)になります。
仮に、その翌日の30日に株式を売却しても、権利はあります。
権利確定日の1日だけ株式を保有していれば、株主優待や配当の権利を受けられるのです。
ただし、株式を1年以上保有しないと優待品を受け取る権利が得られないとしている企業もあるので確認が必要です。
優待銘柄は権利付き最終日に向けて、優待目的で購入する人が増え、株価が値上がりすることがあります。
権利付き最終日前に慌てて高値で購入しなくてすむよう、早めに準備をすることも大切です。
銘柄選びは身近なところから
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権利確定日まで少し時間のある企業を中心に、今から投資先の目星をつけておきましょう。
・サカタのタネ(1377)
花と野菜の種子で世界6位の売上規模を誇る。ブロッコリー世界シェア6割。
ヒマワリ、トルコギキョウ等花を強化。店舗では、家庭菜園や庭のお手入れ用品も揃える。
・ホクト(1379)
ブナシメジ、マイタケ等キノコの最大手。シイタケにも進出。
長野を中心に生産を全国展開。菌活による美味しさと健康を追及している。
・かどや製油(2612)
江戸時代に創業したごま油の老舗。食品ごま分野においてもトップシェアを誇る。
主力のごま油は、家庭用、業務用のほか北米などへの輸出も展開する。
・ユニリタ(3800)
独立系ソフト開発会社。金融機関などを顧客とし、基幹業務システムの運用管理のための製品販売、サポートを行う。
クラウド事業はビッグデータ活用などの技術を取り込んだ事業を進める。
・セコム(9735)
警備請負サービスの国内最大手。事業所向けや家庭向けに、警備機器を設置して遠隔監視する機械警備を主に、常駐警備や警備輸送の総合サービスを提供。
防災事業、医療機器販売、保険事業へも展開。
以上は、筆者の暮らしに関係が深い企業を選んでみました。
優待品を見ると何れも魅力的なものばかりです。
みなさんも自分の生活に密接なものから探索してみてはいかがでしょうか。
株主優待株 権利確定日を確認しよう
- ・権利確定月:株主優待の権利を取得する月。権利確定日は権利確定月の最終営業日です。権利確定日の2営業日前(権利付最終売買日)の時点で、株式を保有していると優待や配当金を取得できます。
- ・適合性、有用性、正確性、完全性を保証するものではなく、あくまで考え方を参考にしていただくことを目的としたもので投資勧誘を意図するものではありません。
- ・四季報オンライン(2020年11月16日)より。
・優待内容については、2020年11月時点の内容です。実際の株主優待の詳細や最新情報は、各社ホームページでご確認ください。
執筆者:村松祐子
ファイナンシャルプランナー(CFP® 1級FP技能士)。金融・証券インストラクター。
1987年より、大手証券会社において外国株式の東京証券取引所上場に際し、販売促進に携わる。資料作成、および、顧客向け株式セミナー、社内勉強会の運営に従事。1990年より富裕層向け資産運用コンサルティングに従事したのち、 株式調査部に転籍、経済・株式の調査を経験、機関投資家向け週間マーケットレポートの作成に携わる。資産運用の相談、経済・市場調査の経験を踏まえ、それらを総括したサービスを提供するFPへ転身。現在、資産運用・株式投資の個人レクチャー、セミナーのほか、ライフ&マネープラン相談を実施している。一人ひとりに合った資産形成の提案には定評があり、自立した個人投資家の育成にも力を入れている。『FPコスモス』代表。