心の会計とは
お金の扱い方には、感情や心理が大きく影響します。そのためお金に対する心理を知ることが貯蓄、投資上手になる第一歩です。
お金に対する心理の一つに意思決定や選択に影響を与える「心の会計」があります。メンタルアカウンティング、心の家計簿ともいわれており、お金の入手方法や使途などに応じて心理的に分類し、扱い方を変えている行動をいいます。
例えば、「あぶく銭は身につかず」とよくいいますが、宝クジの当選金のような臨時収入はついついパーッと使ってしまうようなことはありませんか?
どんなお金でも、客観的な価値は同じはずなのに、「心の会計」が無意識に「仕事で貯めたお金」と「棚ぼたの臨時収入」というように分類をして、価値を変えてしまっているのです。
心の会計を資産形成に活用しよう!
「心の会計」は、上手に使えば資産形成の大きな味方になります。
一つの口座だけを使っていると、特に利用目的のないお金が貯まっていきます。利用目的はないので、「何にでも使えるまとまったお金」という意識になり、ついつい使ってしまいがちです。
また、その一方で、貯蓄のゴールを設定していないため、いくら貯めたらいいのかわからず、貯めても貯めても不安だという方もいるのです。
資産形成が上手な方は、目的別に貯めていきます。その目的以外の他の使途でお金を使うことに心理的な抵抗感が出ることで、無駄に使うことを避けることができる効果があります。これが「心の会計」の上手な活用法です。また、お金を使途別に分類することで、その目的に合わせた預け先を選べ、運用も行いやすくなるでしょう。
さらに、お給料などが入ってきたら、使う前に貯蓄に回す先取り貯蓄をすることで、計画通りに貯蓄がしやすくなります。収入の一部をあらかじめ「貯蓄のためのお金」と分類することで、心理的に使いにくくする効果を利用したものです。
資産形成をスタートしたいという方は、まず、何のためのお金なのかを明確にする「心の会計」を活用してはいかがでしょうか。