ハロウィンに株を買うと儲かるってほんと？

カブコム新入社員が徹底検証！
ハロウィンに株を買うと儲かるってほんと？

カブコム新入社員の私が気になった相場格言やアノマリーを過去のデータを基に検証していく本コラム。今回はマーケットでささやかれている｢ハロウィン効果｣を検証してみたいと思います。
｢ハロウィン効果｣とは10月末のハロウィンから約半年、株式が上昇しやすく、投資効率が高いという現象らしいです。｢BEST 6MONTH｣や｢半年投資法｣等いろいろな呼ばれ方をしています。
近いアノマリーに米国の代表的なアノマリーといえる｢セルインメイ※（Sell in May, and go away; don't come back until St Leger day）｣があります。
※セルインメイに関しては別の機会に検証してみたいと思います。

では早速、ハロウィン効果の過去10年間の勝敗実績を見てみましょう。
下記の表は日経平均株価（以下日経平均）とNYダウ工業株30種平均（以下NYダウ）の過去10年間の10月末と4月末の終値を比較し、上昇しているか下落しているかを一覧にしたものです。

QUICKのデータを基に当社で作成

確かに上昇している年が多いですね。
しかし日経平均の2013年10月末と2015年10月末の買い付けは4月末までに下落しています。必ず上昇するとはいえないようです。
では、10月末買い、4月末売りの売買を繰り返すことなく単純に10年間株式を継続保有し続けた場合と比較するとどうでしょう。

下記のグラフは2009年10月の終値を100として上昇率（下落率）を計算したものです。

QUICKのデータを基に当社で作成

日経平均は期間中116.8％上昇しています。
対して半年投資を行った場合の上昇率は129.6％です。
NYダウは期間中に177.1％上昇しました。
対して半年投資では127.5％の上昇です。
おや、あまり顕著な差はないですね。10年間そのまま継続保有していても対して変わらないように思います。ただ、注目していただきたいのは半年投資を行った場合の投資期間は継続保有の場合の半分しかないということです。
投資期間のリターンで計算すると以下のようになります。

※期間中の上昇率を単純に期間で分割したもの。単利計算に相当。
QUICKのデータを基に当社で作成

今回は顕著に差が出ました。
やはり、10月末から4月末の半年間は投資効率の良い期間と考えることができそうです。
ただし、単年で考えるとパフォーマンスの悪い年や、株価が下落する年もあることには注意が必要です。
また、こうしたアノマリーは広く知られるようになると先回り買い（売り）が入る傾向があります。その結果時期がずれることや、効果がなくなることもあります。

まとめ

・ハロウィン効果（半年投資）は実績で見ると有効
・パフォーマンスの悪い年もある
・今後も有効かは未知数

いずれにしてもその後のパフォーマンスが良い傾向のあるハロウィン。
株式投資にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

次回以降も皆様のお役に立つような格言・アノマリー検証を行いたいと思います。
よろしくお願いします。

第一回　格言・アノマリーってなに？

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