投資しやすさへの整備すすむ
上場企業の株式の約9割は50万円未満で購入できるようになり、東京証券取引所(以下、東証)では個人投資家が投資しやすい環境がだいぶ整備されてきました。
しかしいまだ投資単位が50万円以上または100万円を超える企業も一定数あるのが現状です。東証は投資単位50万円以上の上場企業に対して、投資単位の引下げを要請しています。
現在、国内株式の売買は、100株、200株など100株単位で取引されます。株価が1,000円の株式に投資する場合、最低でも10万円の資金が必要となります。そのため1株単位で買える米国株と比べると、日本株は投資しにくいという印象を持つ方もいらっしゃるでしょう。
そのような方は、投資単位の見直しを待たなくとも、単元未満株で取引できるサービスを利用してみてはいかがでしょうか。高くて手が届かない株式にも投資しやすくなります。
単元未満株への3つの投資方法
単元未満株で株式に投資する方法には、単元未満株、株式ミニ投資、株式累積投資(以下、るいとう)の3つの方法があります。それぞれの特徴を比較しメリットと留意点を踏まえておきましょう。
<単元未満株・株式ミニ投資・株式累積投資の比較>
単元未満株の取引では、1株保有から株主になれます。
例えば、2022年12月2日時点で、単元株でファーストリテイリング(9983)を取引するにはおよそ800万円(※)が必要ですが、このように高くて手を出しにくい株式でも約8万円(※)で株主になることが可能です。株主総会の議決権はないですが、それ以外の配当金や株主優待を受け取る権利は認められています。(株主優待については要件あり)
売買できる銘柄も上場企業のほぼすべての企業が対象となっています。
(※)2022年12月2日のファーストリテイリング(9983)の終値に基づき算出
81,360円(12月2日の終値)×100株=8,136,000円
81,360円(12月2日の終値)×1株=81,360円
株式ミニ投資は、単元株の10分の1の金額で購入することができます。
るいとうは毎月定額で複数の株式を購入することができます。その他のサービスでも同様に定期的に複数の業種に分けて投資を続けることで、株価の変動の影響を抑えることができます。
一方で留意点も押さえておきましょう。
単元未満株は、リアルタイムの取引ができません。売買が1日の決まったタイミングに限定される場合が多く、指値注文もできません。
さらに、単位株での取引と比べて、取引金額に対する手数料が高めに設定されています(証券会社により異なります)。
配当金や株主優待の取扱いについても気になるところでしょう。
単元未満株では、保有株数に応じて配当金を受け取ることができます。ただし、株主優待は、1株保有の株主を対象としている企業は限られているので、あらかじめ株主優待の条件を確認しましょう。一方、株式ミニ投資やるいとうは、保有株数が100株に達した場合に議決権や株主優待を受け取る権利を得ることができます。
まずは単元未満株の投資から株式に慣れていき、ゆくゆくは単元株で本格的な株式投資にステップアップしてみてはいかがでしょうか。
※追記:auカブコム証券では、プチ株®という名称で単元未満株投資のサービスを提供しています。単元未満株投資に関心のある方はぜひ一度ご検討ください。
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