S&P500とは
NISAや投資に興味を持っている人は、S&P500という言葉を1回は耳にしたことがあるでしょう。
S&P500(S&P500種指数)とは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCによって算出される米国の代表的な株式指数で、日本の「日経平均株価」や「TOPIX(東証株価指数)」のように株式市場の値動きをあらわす指標の一つです。世界最大の証券取引所といわれるニューヨーク証券取引所(上場企業数約2,400社)やNASDAQ(上場企業数約3,300社)に上場している米国の主要企業のうち、約500銘柄を指数化したものです。1941年〜1943年の平均を10として算出され、ポイントで表されています。
株価の単純な平均ではなく、時価総額(株価×発行株数)を加味した平均値を算出する「時価総額加重平均」を採用しているため、マイクロソフトやアップルのような時価総額の大きい銘柄に左右されやすいことが特徴です。
米国株式市場の時価総額の約80%をカバーしており、構成銘柄は、財務の健全性、浮動株数、十分な流動性、企業タイプなどの組み入れ条件を満たす企業が選定されています。四半期ごとに銘柄入れ替えが検討されており、現在の構成上位10銘柄や業種別内訳は下記になります。
<S&P500 構成上位10銘柄>
<S&P500 業種別内訳>
S&P500の値動きに連動する金融商品を購入すれば、マイクロソフトなど米国の主要産業を代表する企業約500社に投資をすることができるというわけです。
インデックス投資のメリット・デメリット
S&P500のような指数に連動するように投資を行うことをインデックス投資といいます。インデックス投資を行うためには、投資信託やETF(上場投資信託)を利用することが一般的です。
インデックス投資のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
<メリット>
・インデックス(株価指数など)と同じ値動きをするので分かりやすい
・インデックスファンドは、個別銘柄の選定を行う必要がないため運用コストが低く抑えられており、効率的に運用ができる
・一つのインデックスファンドを買うことで分散投資ができ、そのうえ手間がかからず、少額から投資を始められる
<デメリット>
・市場平均以上の大きなリターンは望めない
・市場全体が成長することによる長期的なリターンを狙うことを前提としているため、短期的な運用には向かない
インデックス投資は、商品の分かりやすさや、分散投資ができるため、初心者向けといわれることもあります。ただし、リスク(価格変動のブレ幅)がないわけではなく、元本割れの可能性もあります。そのため、自分が投資をしようとしている指数にはどのような特徴があるのかを知る必要があります。今回S&P500の算出方法や構成銘柄を確認したように、連動しているインデックスについてしっかりと理解したうえで投資をすることが重要です。