※本コラムはダイドーグループホールディングス株式会社からの提供です。
最近、様々なテレビ番組で無人販売の特集が取り上げられており、冷凍餃子や食パン、スイーツなど、一風変わった商品を販売する自販機に注目が集まっています。
コロナ禍で非対面の販売方法としても見直される自販機ですが、最もなじみがあるのは、飲料の自販機ではないでしょうか。そんな飲料自販機、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか。
「自販機よりも、コンビニを使うことが多いかも。」
「出先で喉が渇いた時、自販機があって助かっている!」
「消費者としては便利だけど、市場の伸びは期待できなさそう。投資先としてはどうなのだろう。」
今回は、売上のうち約80%を自販機からの販売が占めるダイドードリンコを傘下に持つ、ダイドーグループホールディングスがどのように市場で勝ち残り、成長をしていくのか、その取り組みをご紹介します。
日本の自販機拡大の経緯
現在のような飲料自販機が普及をしたのは、1962年のアメリカ大手飲料メーカーによる日本進出がきっかけです。これにより、缶やビンによる自販機が普及し、日本の自販機産業が急速に発展しました。
1974年には日本特有の「ホット&コールド自販機」が登場し、冷たい飲料だけでなく、温かい飲料も提供できるようになり、これにより、夏場だけでなく冬場の需要にも応えることができるようになりました。
時を同じくして、ダイドーグループは1973年に缶コーヒーを発売、1975年にダイドードリンコを設立、1970年代から1980年代にかけて自販機普及台数が急速に伸びるにあわせ、大きく成長しました。
自動販売機の市場環境
現在、日本にはおよそ200万台の飲料自販機があると言われていますが、コンビニの出店数の増加に反比例するように、2013年以降台数が減少しています。
自販機稼働台数は逓減していますが、自販機の需要そのものはなくなるものではありません。
わずかなスペースで設置・販売ができたり、店舗を出店させるには採算が合わない地域にも設置ができる利点があったりと、自販機へのニーズは確実に存在しています。
時間を問わず飲料を供給することができることも、他の販売チャネルにはない、自販機ならではの強みです。ダイドーグループは、市場は縮小することを前提に、ビジネスの在り方を変革することで市場での優位性を確立し、シェアを拡大していくことで事業の成長をめざしています。
ダイドーグループにおける自販機への取り組み
自販機ビジネスを主力とするダイドーグループは、全国に27万台の自販機ネットワークを持ち、その業界シェアは3位になります。
コンビニなどで、ダイドーの商品を見かけることは少なく、この順位に驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。これは、ダイドーグループの国内飲料事業の売上比率のうち約80%が自販機によるものという、同業他社とは一線を画すユニークなポジションを築いているためです。
飲料メーカーではなく、自販機を自分たちの「お店」と考え、小売の発想で地域のお客様に寄り添うことを大切にしています。
では、縮小する市場の中で、ダイドーグループはどうやって成長していくのか、簡単にご紹介します。
自販機台数減少の要因は、人口の減少、コンビニなど競合店舗の増加のほかに、労働力不足により自販機運営体制(オペレーションと言います。)の維持が難しいという販売側の理由もあります。自販機は販売こそ24時間自動で行いますが、そのためには飲料の補充が常に十分にされていること、またお客様に気持ちよくご利用いただくために、「お店」が清潔に保たれていることが必要で、その維持には多くの人手がかかります。そして労働力不足は、国内において中長期的な大きな課題です。この課題に対応し、事業を効率的に続けていくために、ダイドーグループではITの技術を導入することで、より少人数で、より効率的に自販機運営を行うことのできるよう、オペレーションの仕組みを抜本的に改革しました。自販機ビジネスが基盤であるからこそ、真摯に積み上げてきたオペレーションのノウハウと掛け合わせにより構築した仕組みは、業界における優位性の確立につながっています。
また、少ない人数でも確実なオペレーションを行う仕組みを構築するのに合わせて、自販機の設置台数を増やす活動を強化しました。コロナ下においても、リモート商談を活用するなど、積極的な営業活動により、自販機台数を増加させ、シェアは確実に高まっています。
ダイドーグループの成長に向けた取り組みのより詳しい内容は、2022年6月9日(木)20時より開催予定の個人投資家向け説明会にてご説明いたします。当日は自販機ビジネスだけでなく、ダイドーグループが行うビジネスの全体像についてもお話ししますので、ぜひご覧ください。
会社名:ダイドーグループホールディングス株式会社
設立:1975年1月27日
資本金:19億24百万円
ダイドーグループは、自販機を主力販路とするダイドードリンコを中核とし(連結売上高に対する国内飲料事業の売上高構成比約7割)、フルーツゼリー市場トップシェアを誇るたらみ、医薬品メーカー・化粧品メーカーなどのドリンク剤・パウチゼリーの受託製造を担う大同薬品工業をグループ傘下に持つほか、海外へも進出、トルコにおいて現地ブランドの製造・販売を行っています。
当日は、グループ全体の事業概要に加え、本年1月に発表した「中期経営計画2026」についてご説明いたします。