日経トレンディ2020年ヒット予測 関連銘柄の株価は上昇するか?? 今年はいよいよオリンピックイヤーです。さまざまなヒット商品が産まれる予感がします。 ヒット商品の裏には企業がいます。そして関連銘柄があります! 昨年の日経トレンディヒット商品ランキングの関連銘柄の株価推移は「日経トレンディ2019年のヒット商品 株価はどう動いた??」でご紹介したとおりです。昨年のヒット商品関連銘柄は力強い株価上昇をしていました。 そこで今回は同じく日経トレンディが発表している2020年ヒット予測ランキングの関連銘柄をみなさまに紹介しようと思います。 それでは早速1位から見ていきましょう。
【1位】特等席が全国に どこでも東京五輪&応援村
説明不要のビッグイベントが列島をのみ込む。フェス感覚で楽しめる“進化版パブリックビューイング”が各地に出現。東京は各国の「テーマパーク」で彩られ、“巨大万博会場”と化す(出典:日経トレンディ)
1位はやはりというべきか、東京五輪です。もはや説明不要でしょう。関連銘柄は多岐にわたりますが、既に施設は完成しているので数年来物色の対象だった建設関連株等は対象外でしょう。カブヨムではスポーツ関連銘柄とセキュリティー関連銘柄をピックアップしました。
アシックス(7936)は 東京2020オリンピックゴールドパートナーでもあります。欧米でのランニングシューズに強みがあり、新興国向けにも拡大中です。オニツカタイガー等でインバウンド需要も取り込んでいますが、ここ数年は売り上げが横ばいとなっております。スポーツ人気の高まりで息を吹き返すか注目しています。
綜合警備保障(2331)はALSOKでお馴染みの警備会社です。過去にレスリング等や柔道で選手を輩出しており、東京2020オリンピックオフィシャルパートナーでもあります。法人、個人ともに契約が伸びており、業績も好調です。しかし、株価は昨年から大きく上昇しているため、割安感には乏しそうです。選手の活躍とともに株価の上昇することに期待します。
【2位】応援熱クライマックス 嵐ロス
活動休止に向けて、史上最大の応援と感謝の渦が巻き起こる。ファンクラブ会員は活動休止発表後30万人増。ツアーやアルバムなどによる一連の経済効果を3,000億円と見積もる声も(出典:日経トレンディ)
2位は国民的アイドルグループの活動休止と、その応援消費です。ファンクラブの会員も大幅に伸びており、年末に向けては一大イベントとなりそうです。残念ながら所属している株式会社ジャニーズ事務所は上場していないため、嵐のメンバーがCM出演している企業と大手広告代理店・嵐の番組を放映しているTV局を関連銘柄としてピックアップいたします。
この他にもコンサートが行われる会場や近隣のホテルを運営する企業、金利の鉄道会社等も関連銘柄といえそうです。
幅広い業種が恩恵を受ける、まさに国民的なビックイベントになりそうですね
【3位】“リアルマリオ”化パーク SUPER NINTENDO WORLD
あのマリオカートが、ヨッシーライドがアトラクションになる。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンに世界初の任天堂エリアが誕生。世界中のマリオファンが、大阪へと押し寄せる(出典:日経トレンディ)
世界でもっとも売れたゲームとしてギネスに認定されているマリオシリーズがUSJで現実になります!ヨッシーをコンセプトにしたライドアトラクションやリアル"マリオカート”ができることが決まりました。
関連銘柄を2銘柄紹介します。
まずは日本を代表するコンテンツを有する任天堂(7974)です。国内だけでなく、海外でも高い人気を誇るハード、ソフトを販売しています。昨年はポケモンの新作ゲームを投入し人気化しました。株価も昨年大きく上昇しています。また、リオオリンピックの際には安倍首相がスーパーマリオに扮したアベマリオも話題になりました。東京オリンピックでもなにかしらの仕掛けを用意しているかもしれません。
そしてユニバーサルシティ駅に鉄道を乗り入れている西日本旅客鉄道(9021)(JR西日本)もご紹介いたします。
SUPER NINTENDO WORLDのオープンに併せてJR西日本では駅改札口を改修しています。JRゆめ咲線の増発も予定しており、乗客増に寄与しそうです。その他にもインバウンド需要やマンション販売も好調推移しています。
【4位】スマホ決済第2章 国民総キャッシュレス
人気のスマホ決済は、対応する店舗やサービスがさらに拡大。夏場には「マイナポイント」も始まり、国策による“お得”も続く。ダブルの追い風は、キャッシュレス決済を爆発的に広げる(出典:日経トレンディ)
2019年のヒット商品では「PayPay」が3位にランクインしましたが、まだまだ序章にすぎません。「PayPay」や「LINE Pay」を日常的に使用している人は1,000万人規模に達したとのことですが、まだまだ伸び余地は大きいです。経済産業省が公表した「キャッシュレス・ビジョン」では、2025年までにキャッシュレス決済比率を40%とする目標を設定しました。
銘柄はQRコード決済上位3社と交通系電子マネーを提供している会社をご紹介します。
ソフトバンクグループ(9984)とZホールディングス(4689)はPayPayの主要株主になります。そしてLINEPayを運営している会社はLINE(3938)です。Zホールディングス(4689)とLINE(3938)が昨年経営統合を発表したのも、キャッシュレス決済をめぐる思惑もあったのでしょう。
楽天Payを運営する楽天(4755)も注目です。今年は携帯事業の商用向けサービスを4月から始める方針を明らかにしており、「楽天モバイル」も40位にランクインしています。
日本では早くから普及が進んでいる交通系電子マネーも引き続き利用が広がるでしょう。交通系電子マネーは決済に要する時間が短く、利便性が高いことが特徴です。
銘柄はSuicaを運営する東日本旅客鉄道(9020)(JR東日本)をご紹介します。
不動産や運輸も好調であり、五輪関連銘柄ともいえます。
【5位】地上230mの天空芝生広場 SHIBUYA SKY(渋谷スクランブルスクエア)
渋谷駅の真上に再開発の“本丸”がついに完成した。スクランブル交差点をどこよりも高くから眺められ、遠くは富士山まで見渡せる。究極の絶景が、渋谷を世界的な観光地へと押し上げる(出典:日経トレンディ)
昨年渋谷駅の真上に誕生した47階建ての複合施設、「渋谷スクランブルスクエア東棟」。その最上部に誕生した展望施設が「SHIBUYA SKY」です。このほかにも渋谷は再開発に沸いており注目が高まりそうです。運営会社の「渋谷スクランブルスクエア株式会社」に出資している会社を紹介いたします。
出資会社は東急(9005)、東日本旅客鉄道(9020)(JR東日本)、東京地下鉄株式会社になります。東京地下鉄株式会社は非上場企業のため今回は割愛いたします。
東急(9005)はこのほかにも渋谷や、東急沿線での開発案件を多数抱えており、渋谷再開発の中心的な銘柄といえるでしょう。また、鉄道利用客も増えており堅調な業績推移です。
東日本旅客鉄道(9020) (JR東日本)は【4位】でご紹介いたしました。再開発案件でも存在感を発揮しており、特に今年は注目の集まる企業になるのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。ここ数年、2020年を目指しての動きが非常に多かったように思いますが、各企業その集大成が今年になるでしょう。1位~5位はどれもヒットの可能性が高いと思います。
関連銘柄の株価もそれにつれての動きになるのか注目しています。また、日経トレンディ12月号にはこのほかにもランキングが紹介されています。興味がある方はご覧いただくと、今年のヒットを先取りできるかもしれません。
6位以下のランキングと関連銘柄も機会があれば「カブヨム」でご紹介したいと思います
※この記事は日経トレンディ2019年12月号 2020ヒット予測100のランキングを参照しております。
日経トレンディ2019年12月号