2020年1月14日約定分から当社が取扱うすべての投資信託の購入時手数料の無料化がスタートしました。 1月10日約定分までは1,143本中443本(約39%)が購入時手数料あり(ロード)の投資信託でしたが、これらすべてが購入時手数料無料(ノーロード)となります。購入時手数料なので、これまでロード投資信託を購入していた投資家はメリットを受けませんが、14日以降、購入する投資家はメリットを受けることになります。
購入時手数料が3.3%(税込)の投資信託で、仮に1年間の収益(基準価額の変動と分配金の累計)がプラス5%だった場合、ロード投資信託の評価益は5%-3.3%=1.7%。ノーロードの場合は5%-0%=5%となるため、100万円投資した場合の評価益は、17,000円と50,000円になり、実額で見ると影響が大きいことが分かります。当社においては、投資信託の約85%(金額ベース、2019年11月実績)がノーロードによる購入となっています。
次に、当社取扱い投資信託でロードからノーロードとなった投資信託443本のうち3年リターンが高い順に5本ご紹介します。
ロードからノーロードになった投資信託(3年リターン順)
ファンド名 | 運用会社 | 3年リターン (年率) |
純資産総額 (億円) |
|
---|---|---|---|---|
1 | 東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン | 東京海上 | 32.12% | 395 |
2 | アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信 Bコース(為替ヘッジなし) |
アライアンス | 20.48% | 685 |
3 | アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信 Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし) 予想分配金提示型 |
アライアンス | 20. 29% | 3,277 |
4 | 女性活躍応援ファンド(愛称:椿) | 大和 | 19.71% | 354 |
5 | 三井住友・米国ハイクオリティ株式ファンド (為替ヘッジなし) |
三井住友DS | 19.08% | 61 |
参考 | SMTAMダウ・ジョーンズ インデックスファンド | 三井住友 トラスト |
17.55% | 344 |
参考 | インデックスファンド225 | 日興 | 11.14% | 2,206 |
- ※2019年11月末基準、ランキングはブルベアを除く
リターンの計測期間としては6ヶ月、1年、3年、5年、10年などさまざまあり、短期的な変動要因を避けるためにより長期の期間で運用成績を比べることが有効と考えられますが、投資信託には運用期間が5年未満のものも多いため、対象の投資信託を増やすために、3年リターンでランキングしています。
上位には、3年間で相対的にパフォーマンスの良かった米国株と日本株の投資信託がランクインしています。
1位の東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープンは、経営者が実質的に主要な株主である企業の株式に投資する日本株ファンドで、3年リターン(年率)は32.12%(2019年11月末基準、以下同じ)です。経営者のリーダーシップに注目した銘柄選定などが寄与し、3年間で課税前分配金再投資換算基準価額は約2.2倍になっています。代表的な日本株インデックスファンドであるインデックスファンド225の3年リターン(年率)は11.14%であり、日経平均株価に連動を目指すインデックスファンドを大きく上回る実績となっています。
2位のアライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし)は、米国の成長株を投資対象とし、S&P500株価指数を上回る実績を目指すファンドで、3年リターン(年率)は20.48%です。組入上位はアルファベット(グーグル持株会社)、マイクロソフト、フェイスブックです。代表的な米国株インデックスファンドであるSMTAMダウ・ジョーンズ・インデックスファンドの3年リターン(年率)は17.55%であり、1位の投資信託ほどではないですが、NYダウに連動を目指すインデックスファンドを上回る実績となっています。
ノーロードの投資信託が増えたことにより、運用成績の良い投資信託がお得に買えるチャンスがさらに広がってきました。この機会にぜひ、投資信託の購入を検討してみてはいかがでしょうか。
ファンドアナリスト 川上雅人