カブコム新入社員のアノマリー検証
サンタクロースラリーってなに?
カブコム新入社員の私が気になった相場格言やアノマリーを過去のデータを基に検証していく本コラム。今回はクリスマスシーズンにマーケットで話題になるサンタクロースラリー(クリスマスラリー)のアノマリーを検証してみたいと思います。
サンタクロースラリーとは米国で年末の5営業日から新年の第2営業日にかけて株価が上昇しやすい現象のことらしいです。年末にかけて節税対策の売り圧力が出やすいのですが、いよいよ売りが一巡して買戻しが入ることから起こりやすいみたいです。今回はこのアノマリーを検証してみたいと思います。
計測方法は以下の通りです。
- 日経平均株価(以下日経平均)とNYダウ工業株30種平均(以下NYダウ)を計測
- 年末の最終営業日から5営業日遡った日の始値で買付
- 新年第2営業日の終値で売却
- 2009年より10年間を判定
では早速サンタクロースラリーの過去10年の勝敗実績を見てみましょう。
結果、NYダウは8勝2敗でした。かなり高い勝率のように思えます。一方で日経平均は5勝5敗。日経平均に関しては有意性はなさそうです。
もともと米国のアノマリーなので米国株にだけあてはまるのかもしれませんね。
では日本独自の相場格言であればどうでしょうか。日本にはサンタクロースラリーと近い格言で掉尾の一振(読み方:とうびのいっしん)というものがあります。年末に向けて株価が上昇しやすいというものです。何営業日かというのは明確ではないのですが、年内最終5営業日くらいを指すことが多いようです。
こちらの掉尾の一振も併せて検証してみました。
計測方法は以下の通りです。
- 日経平均を計測
- 年末の最終営業日から5営業日遡った日の始値で買付
- 年内最終営業日の終値で売却
- 2009年より10年間を判定
結果は下記の表のようになりました。
結果は3勝7敗。サンタクロースラリーよりも勝率が下がりました。
少なくとも直近の10年間については掉尾の一振はあまり起きていないようです。この相場格言は使えないようですね。
まとめ
- サンタクロースラリーは米国株式に関しては起こりやすい。
- 日本株は直近10年間ではサンタクロースリー、掉尾の一振ともに起こりにくかった。
データを基に検証すると、なんとなく使われているアノマリーや格言が実際に有効なのかが見えてきますね。
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