投資家インタビューvol1~信用取引でコツコツ利益を積み上げるデイトレ戦略とは? 投資家インタビューvol1~信用取引でコツコツ利益を積み上げるデイトレ戦略とは?

投資家インタビューvol1~信用取引でコツコツ利益を積み上げるデイトレ戦略とは?

執筆者:カブヨム編集部

M.K様 プロフィール
関西在住の50代、兼業トレーダー。株取引経験は20年以上。
毎朝、ブルームバーグ、ロイター、日経新聞のウェブ版を利用して投資情報を取得。特にブルームバーグの「【今朝の5本】仕事を始める前に読んでおきたい厳選ニュース」を参考に。適時開示情報はTDnetで確認。取引は仕事の合間にスマホで。
欲張らず小さな利益をコツコツ積み重ねて長期的な利益を確保する戦略で毎年2,000万円~4,000万円と利益を伸ばし、今年は6,000万円以上の利益を確定。

――― 株式投資経験は20年以上のKさんですが、株取引で失敗した経験や苦労した時期などはございましたか?

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ここ数年は相場も良いので上手くいってますが、コロナの時はやはりだいぶ苦労しました。
相場が悪いと信用取引の保証金維持率もどんどん下がります。最初は維持率50%を切らないようにしていましたが、コロナショック時はギリギリの維持率で取引していた時期もあります。
とはいえ、ある意味怖いもの知らずに勝負してたところが功を奏したとも言えるかもしれません。ここ数年はコンスタントに利益が出せています。

過去の経験から、現在は余裕を持った維持率で取引するようにしています。

――― 取引をするにあたりご自身の中で決めているルール等はありますか?

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いくつか決めているルールがあります。
まず、毎日コツコツ小さな利益を積み重ねていくのが私の株取引のモットーです。
株価が2~5円上がったら売ってしまうので1回の取引の利益は数千円とそんなに大きくありません。しかし、1日最低1万円の利益を目標に設定し、それを達成するために小規模ながら頻繁な取引を行うことで長期的な利益を確保する戦略をとっています。
また、銘柄にもよりますが、なるべくその日のうちに決済するようにしています。

基本的には上昇トレンドの銘柄を順張り(買い)で取引し、小さな利益をコンスタントに出すことで大きなリスクを避けつつ安定した収益を目指しています。次の日も株価が上昇しそうだと思った場合は翌日へ持ち越しますが、翌日の寄り付きで返済してしまうことがほとんどです。

―――読みが外れて評価損になってしまった場合でも損切りして当日中に決済しますか?

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いずれ上がると思っている銘柄は決済損を出さずにしばらく保有しているものもあります。
中長期で上昇するだろうと読んでいる銘柄はさらに現物株を買い増ししながら保有残高を増やしつつ信用取引(一般信用長期)でデイトレードの取引量も増やしています。
信用で評価損が出ているような銘柄も、実はほとんどの場合買う時に中期で保有しようと決めて買っています。信用取引ですから金利の支払いが生じるのは理解していますが、配当落ち調整金が受け取れることを考えると配当利回りと金利の利率で比較すると多少は利益が出る計算です。

株価が上がればさらに利益を見込めることを考えればこのくらいまでは保有していてもいいかな、と逆算しておくのです。

ただし、ルールは「こうでなければならない」と決め過ぎてしまうと自分で自分の首を絞めて苦しくなるので、決め過ぎないようにしています。
また、ほんの少額の利益しか出なくても「今日のランチ代が浮いた」とか「今度の旅行の足しくらいにはなったよな」と自分に言い聞かせて欲をかきすぎないトレードを心がけています。
その方が気持ちよくいられるので、楽しく長く取引できると思っているからです。

―――では、中長期で保有すると決めている銘柄とデイトレする銘柄で、ポジションを分けているんですね。銘柄選びはどのように見極めていらっしゃるのでしょうか?

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まず、経済状況・金融政策や財政政策などから中長期で上昇するであろう銘柄群をピックアップします。
この銘柄群を、中長期保有するポジションとデイトレ(スイング)するポジションで分けて順張りで(つまり買建)でそれぞれ取引しています。
私は幅広く色々な銘柄に手を出すことはせず、同業種の数銘柄だけを取引しています。何年もずっとその銘柄を見続けていると、その銘柄のクセや傾向が見えてくるので値動きを把握しやすくなると考えているからです。

もう何年もずっと同じ銘柄を研究し続けながら取引していますから、銘柄選びに困ることはないですね。もちろんその銘柄の将来的な株価上昇を見込んでいることが前提ですが、万が一損切りが難しいほど塩漬けになってしまった場合でも、信用金利以上の配当利回りがある銘柄を選ぶことがポイントになります。
買うタイミングは、デイトレに関しては基本板を見て、経験則をもとに「このくらいで反発するだろう」のような相場観で取引しています。 中長期玉は値ごろ感が出てきたタイミングで仕込むことが多いです。

―――日経平均株価が前営業日比で4,451円(12%)円も大幅下落した8月5日はどのようにポジション調整等を行いましたか?

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8月5日に関しては追証等の心配はあまりありませんでしたが、超大型銘柄がストップ安になる異常事態でしたので、いざという時のために現金保証金を増やし、建玉を小さくして、いつも以上に維持率を高くすることを心掛けました。
今思えば、あんなに安い値段で売却する必要はなかったのかもしれませんが、相場にまさかの坂はつきものなので、緊急事態には機動的に対応する必要性を感じています。

私は現金保証金を多く余裕をもって保有しているので、「最悪の場合は全部現引きすればいいや!」くらいの勢いで臨んでいます。また、現物株式だけでなく信用取引でも買いで保有しているので、配当金を受け取ることができる。この配当金だけでもなかなかの金額になりますから、余裕につながります。この「余裕」が大事だと思っています。

――― M.K様、貴重なお話をありがとうございました!

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