ホーム > 企業・開示情報 > プレスリリース > ネット証券初!東証、PTS市場、ダークプールの自動回送SORシステムを実装

ネット証券初!東証、PTS市場、ダークプールの自動回送SORシステムを実装
~SORシステムを2018年8月27日(予定)より提供開始~

2018年6月29日 [お知らせ]

カブドットコム証券株式会社(以下「カブドットコム証券」)は、米モルガン・スタンレー(以下「モルガン・スタンレー」)がグローバルの機関投資家に提供しているSOR(スマート・オーダー・ルーティング)を搭載した株式執行システムを2018年8月27日より提供開始を予定しております。

当該システムは、モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社が運営するダークプール(以下「MSプール」)※1への注文取次に対応する予定であり、機関投資家向けのものと同等の機能を有するシステムとなります。

「3市場+ダークプール」を自動回送するSOR機能

当社はモルガン・スタンレーの技術提供により、先進的なSORを搭載する株式執行システムを導入いたします。当社のSORは東京証券取引所、PTS2市場(チャイエックス・ジャパンPTSおよびジャパンネクストPTS)、MSプールへの注文取次に対応※2し、「3市場+ダークプール」を自動回送するSOR機能を有します。

他ネット証券のSORはダークプールに発注する際、取引所気配のみを基準としますが3市場の気配の最良価格を基準とするのは、当社SORが国内ネット証券初※3となります。

SORを指定しご注文いただいた場合、執行先を自動的に選択し、また自動で注文を一括または分割して売買を執行するため、お客さま自身で気配を検索することなく、自動で最良気配を検知し注文することができます。

SORをご活用いただいた場合、東証立会時間内において、東証とPTS市場気配の中で最良気配を検知し、当該気配を指値としてMSプールにIOC注文を行います。 MSプールでモルガン・スタンレーの顧客等との注文と対当した場合
その価格で東証立会外取引(ToSTNeT)にて業者間クロスを実行。
MSプールで対当する注文がない場合
東証とPTS市場のそれぞれの最良気配で自動的に株数を配分して発注。

SOR注文を利用すれば、自身で気配を検索することなく、自動で最良気配を検知し注文する事ができます。

SORのサービス利用料はかかりません(お取引手数料は現物株式の手数料が適用となります)。また、SOR利用により約定価格が改善された場合も成功報酬等はいただきませんので、価格改善された場合の利益をお客さまにご享受いただけます。

  • ※1ダークプールとは証券会社が顧客または証券会社の自己取引の売買注文をシステムで付け合せ、対当する注文があれば東京証券取引所の取引所立会外市場(ToSTNeT市場)に発注を行い約定させるシステムです。その付け合せを行うシステムの内部における気配情報が外部に対して非公表な事から「ダークプール」と一般的に呼びます。
  • ※2MSプールおよびPTS市場への発注はSORを経由して行います。SORを利用する場合、MSプールおよび2つのPTS市場のうち一部のみを指定して注文することはできません。
  • ※3SOR特徴および他社比較等は専用ページ「SOR(スマート・オーダー・ルーティング)注文」をご覧下さい。

国内ネット証券初の機能を実装

当社のSORは、刻々と変化する各市場間の気配値を常に検知する機能があり、東証よりも有利(もしくは同等)な気配が他市場にある場合に、SOR判定を行い発注します。

当該機能は国内ネット証券初です。

例:東証にて、買注文101円の10,000株待機状態でPTS①にて2,000株100.3円が発生した場合

東証より有利な売気配(PTS①にて2,000株100.3円が発生)を検知し、SOR判定 東証で待機している10,000株のうち、2,000株をキャンセルしPTS①に100.3円 2,000株で発注。

透明性の確保

価格改善効果の開示

SOR注文のうち、PTS市場又はMSプールで約定した場合、当該注文の約定時点における「東証の最良気配値との比較」を取引履歴画面に掲載し、価格改善効果を確認いただけます。

約定価格の第三者評価レポートの開示

SOR注文について、当該注文の約定時点における「東証の最良気配値との比較」による価格改善効果等を第三者機関の検証/評価を受け、当該結果を事後開示いたします。また、第三者機関として、株式会社QUICK(以下「QUICK社」)を選定しました。QUICK社は、SORによる株式執行のスキームに、直接の関わり合いがなく、また国内最大手の情報ベンダーとして正確かつ公平な評価が期待される点が選定理由となります。

AI(人工知能)「SOR-AIアドバイザー」の導入

SORをご活用いただくために、AI(株式会社日立製作所Hitachi AI Technology/Hを採用)にSORの基本ロジックを学習させ、マーケットデータ等の統計分析および学習をさせることで、より約定価格や約定率の改善が見込まれる「取引時間」、「取引数量」、「執行条件」等のアドバイスレポートの提供を予定しています。(※現在実証実験を開始しています)

SORに関する新機能の提供

SORをご活用いただくために、以下の新機能の提供を予定しております。

東証・PTS2市場の複板

値幅の異なる3市場(東証およびPTS2市場)の気配を合算し、一括表示する「複板」を提供します。各市場を以下で表記します。

  • C:チャイエックスPTS
  • J:ジャパンネクストPTS
  • T:東京証券取引所

右図の場合、340.0円の売気配については、3市場の気配を合算して表示しています。

各種ランキング画面

当社受注のSOR注文について、上場市場別(東証1部2部/マザーズ/JASDAQ)、売買区分別(買付/売却)に下記ランキングを掲載いたします。

  • PTS/SOR約定率ランキング
    当社での現物株式約定数量のうち、PTS市場とSOR注文が占める割合のランキング
  • 約定代金差ランキング
    東証最良気配より有利な価格で約定した銘柄の価格改善金額のランキング

SOR取引履歴画面

SOR注文の約定明細を一括表示する「SOR取引履歴画面」を提供します。「SOR取引履歴画面」は、SOR注文のうち、PTS市場またはMSプールで約定した場合に、当該約定時点における「東証最良気配値」との比較結果を掲載し、価格改善効果を掲載します。

(画面は開発中のものです。仕様は予告なく変更される場合がございます。)

サービスリリース予定

2018年8月27日(予定)より、SORの提供を開始いたします。また、7月9日(予定)より、当社ログイン後ホームページの「らくらく電子契約画面」でSOR利用にかかる事前申込の受付を開始いたします。※4SORサービスの詳細および事前申込の方法は、7月月初めより当社ホームページにてご案内させていただきます。サービス内容に変更が生じた場合には速やかに当社ホームページにてご案内いたします。

当社はこれ以降もSORに関して、モルガン・スタンレーと協議し、機能の更なる拡充を検討いたします。
更に、お客さまのニーズに合わせたサービスや商品等について、モルガン・スタンレーの強みでもあるグローバルアクセスや海外商品等の取扱いなど、引き続きモルガン・スタンレーとの連携を検討してまいります。

尚、金融審議会市場ワーキング・グループの報告書では、PTSにおける信用取引解禁の方向性が示されました。当該動向に合わせPTS市場における信用取引の取扱いも検討していきます。

  • ※4SORはご利用開始基準を満たし、当社所定の同意手続きをいただいたお客さまが、ご利用可能となります。

モルガン・スタンレーについて

モルガン・スタンレーは、投資銀行、証券、ウェルス・マネジメント、資産運用事業において多岐にわたるサービスを提供する世界有数の総合金融サービス企業です。世界41か国以上のオフィスを通じて、法人、政府、機関投資家等に質の高い金融商品およびサービスを提供しています。

<SORに関するご注意事項>

  • SORは約定価格が最善にかつ、約定率を最大限にあげることを目的としておりますが、必ずこれらを達成できることを保証するものではありません。
  • SORのサービスの提供はカブドットコム証券が行うものです。モルガン・スタンレーは当社に対して技術提供を行うものであり、お客さまに対してサービスを提供するものではございません。SORのサービス(MSプールを含みますが、これに限られません。)に関して、モルガン・スタンレーは、カブドットコム証券に口座を保有するお客さまに生じるいかなる損失および損害(本書その他SOR又はMSプールに関して提供される情報につき、誤謬、欠陥があった場合の損失および損害を含みますが、これに限られません。)についても、一切責任を負うものではありません。

ページの先頭へ戻る

ページの先頭へ戻る