投資情報室
旬なテーマを深堀り♪昨年の騰落率ランキングから今後の物色テーマを探る
2017年1月6日(金)
投資情報室 藤井明代
2017年大発会は幸先の良いスタートに
明けましておめでとうございます。
2017年最初の「旬なテーマを深堀り」レポートとなります。本年もよろしくお願い申し上げます。
2017年大発会の日経平均は、479円高と大幅反発となりました。大発会としては4年ぶりの上昇となり、幸先の良いスタートを切りました。トランプラリーの継続や連休中に発表された良好な海外指標などを好感し、投資家心理が改善。日本株式市場は景気敏感株のほか、中小型銘柄が買い進まれました。
日経平均は大発会の大幅高の後、1月5日から6日にかけて続落となりましたが、週間では約340円上昇したほか、JQ指数は4日続伸、マザーズも4日連続で陽線をつけるなど、マーケット全体で堅調な動きをみせました。特に中小型株への物色は旺盛で、昨年に続きAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、自動運転、5G(第5世代移動通信システム)関連銘柄などへの物色が目立ちました。
昨年の騰落率ランキング、2017年の物色テーマは?
昨年1年間の個別銘柄の騰落率上位ランキングでは、昨年前半終了時点のランキングに引き続き、「情報・通信業」が多くランクインしています。この背景には製造業・非製造業ともに人手不足や生産性向上が課題となり、技術の発展とともに様々な分野でIT活用が拡大していることが挙げられます。騰落率上位にはAIやIoT、VR関連銘柄などが目立ったほか、年前半には見受けられなかった半導体大手や電池関連銘柄がランクイン。日本の大手企業の研究開発費でもIoTやロボット、AI、高度運転技術、半導体関連などが重点分野となっており、先端研究が進むことが想定されます。そのため、2017年も引き続き上記に挙げたテーマなどを中心にマーケットを賑わすことが予想されそうです。
一方、下位には小売やサービス業などインバウンド関連銘柄が目立ちました。昨年11月以降のトランプラリーを背景に、為替市場でドル高円安が進行していることから、円安恩恵を享受するインバウンド関連銘柄が2017年にどれほど巻き戻しの動きを見せるかも注目ポイントとなりそうです。
以下に昨年の騰落率ランキングをご紹介いたします。
- ※Astra Managerを基にカブドットコム証券作成
- ※2015年大納会終値から2016年大納会終値までの騰落率ランキング(値付かずの銘柄などを除く)
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藤井明代
auカブコム証券 投資情報室 投資アナリスト
東京都出身。大手ネット金融グループを経て、2013年10月よりauカブコム証券。
売買手法や相場解説などを初心者の方にも分かりやすく解説することに定評あり。株主優待にも詳しく、マルチスキルを持つメンバーとして人気上昇中。
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