投資情報室

旬なテーマを深堀り♪ PERから日経平均上値目処を読み解く!

(木)
投資情報室 藤井明代

 東京市場は消費再増税の延期や衆院解散に伴う政府要人発言に翻弄され、先物主導の相場が続き、日経平均は直近でTOPIXやJPX日経400指数を上回るパフォーマンスを上げている。企業決算も出揃い、日経平均の上値目処も気になるところ。そこで今回は予想PERから日経平均の上値目処を読み解いていく。
 11月12日現在で日経平均予想PERは16.13倍。この水準をどう見るか、まずはグラフを用いて見ていきたい。

           【日経平均予想PER(約1年間推移)】

日経平均予想PER(約1年間推移)

 日経平均予想PERの推移をみると、2013年の年末、日経平均高値16320.22円をつけた12月30日、PERは16.63倍。一方で、今年、年初来高値を更新した11月12日のPERは16.13倍。直近PERの高値をつけた11月4日よりも日経平均は上昇しているにも関わらず、PERは低くなっている。なぜかというと、EPS(1株当たり利益)が上昇してるためである。日経平均EPSは、2013年12月30日に約980円であったが、直近では1061円に上昇。つまり、企業の(利益=業績)が良くなっていると捉えることができる。PERの差は0.5。現在はこの分の上昇余地を残していることになる。
 2013年12月30日のPER16.63倍を日経平均の高値水準と仮定し、その時点のPERから日経平均を試算すると下記となる。

           【PERからみる日経平均の試算値①】

PERからみる日経平均の試算値①</

 2014年11月12日現在のPERで日経平均を試算すると17,730円。2014年11月12日の終値は17197.05円。日経平均の上昇余地はこの時点で532円と試算できる。
 次に現在の官製相場を鑑み、一段上の高値水準も見ておきたい。次のPERの焦点は、アベノミクス相場で高値をつけた2013年5月の水準である。この時点の水準からも試算していく。

           【日経平均と予想PER(アベノミクス以降推移)】

日経平均の予想PER(アベノミクス以降推移)</

           【PERからみる日経平均の試算値②】

PERからみる日経平均の試算値②</

 上記計算式により、アベノミクス相場時のPER高値を2014年11月12日現在EPSで試算すると24,960円となる。かなり遠い数値にも思えるが、アベノミクス時のあの過熱感の中でPER23.41倍まであげていたこともあり、このまま官製相場が続くようであればこの試算値、24,960円を目指していく方向も頭の片隅に入れておきたい。もっとも、今年は異次元緩和の後の追加緩和であること、そして消費増税の影響が出ている点には注意したい。
 最後に第一次安倍政権時につけた、2007年7月の高値18,261円も念頭に入れて来週以降の7-9月期GDP発表と消費再増税延期・衆院解散の可否を注視していきたい。

ご注意

  • 「kabu.com投資情報室」における情報およびサービスは、情報の提供を目的としており、特定の銘柄等の勧誘、売買の推奨、相場動向等の保証等を行うものではありません。
  • 「kabu.com投資情報室」における情報およびサービスの内容の正確性および信頼性等については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。万一この情報およびサービスに基づいて被ったいかなる損害についても、当社および情報提供者は一切の責任を負いかねます。
  • 「kabu.com投資情報室」における情報およびサービスに関する著作権を含む一切の権利は、カブドットコム証券株式会社に帰属しており、理由の如何を問わず無断での配信、複製、転載、転送および改ざん等を禁止します。
  • 資産運用に関するあらゆる最終決定は、お客さまご自身のご判断とご責任で行ってください。

藤井明代

カブドットコム証券 投資情報室 投資アナリスト

東京都出身。大手ネット金融グループを経て、2013年10月よりカブドットコム証券。
売買手法や相場解説などを初心者の方にも分かりやすく解説することに定評あり。株主優待にも詳しく、マルチスキルを持つメンバーとして人気上昇中。